ブルーリボン賞の歴代の受賞作です。長い歴史がありますが、2020年に「翔んで埼玉」を作品賞に選んで権威が失墜しました。2021年に「Fukushima 50」を選出し、さらに価値が低くなりました。2022年には世界で称賛された「ドライブ・マイ・カー」「すばらしき世界」をさしおいて、「孤狼の血 LEVEL2」に作品賞を授与しました。 日本アカデミー賞をさらに「商売寄り」にした薄っぺらい選考内容となっています。
ブルーリボン賞は1950年に創設されました。作品賞と個人賞の8部門があります。毎年1月に結果が発表され、2月に授賞式が行われます。主催は、東京のスポーツ新聞の映画担当記者で構成された「東京映画記者会」。新聞は7紙で、スポーツニッポン(スポニチ)、日刊スポーツ、スポーツ報知、デイリースポーツ、サンケイスポーツ(サンスポ)、東京中日スポーツ(中スポ)、東京スポーツ(東スポ)です。ちなみに、ブルーリボン賞というと、鉄道の賞もありますが、両者は関係ありません。
2020年代 | 2010年代 | 2000年代 | 1990年代 | 1980年代 | 1970年代 | 1960年代 | 1950年代 | ページの先頭↑ |
Tweet年 | 受賞 | ノミネート |
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作品賞 |
「孤狼の血 LEVEL2」
(配給:東映) (公開:2021年8月20日) 予告編→ 監督:白石和彌 |
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主演男優賞 |
岡田准一
「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」 「燃えよ剣」 (配給:東宝、アスミック・エース) |
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主演女優賞 |
永野芽郁
(ながの・めい) 「そして、バトンは渡された」 (配給:ワーナー) 「地獄の花園」 |
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助演男優賞 |
仲野太賀
(なかの・たいが) 「すばらしき世界」 「ONODA 一万夜を越えて」 「あの頃。」 |
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助演女優賞 |
三浦透子(とうこ)
「ドライブ・マイ・カー」 (配給:ビターズ・エンド) 作品一覧(wiki)→ ※高崎映画祭の助演俳優賞 |
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監督賞 |
西川美和
「すばらしき世界」 (配給:ワーナー) 作品一覧(wiki)→ |
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新人賞 |
河合優実(ゆうみ)
「由宇子の天秤」 作品一覧(wiki)→ ※毎日映画コンクールの新人賞ノミネート ※高崎映画祭の新人俳優賞 「サマーフィルムにのって」 |
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年 | 受賞作品 | ノミネート |
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2021 |
「Fukushima 50(フクシマフィフティ)」
予告編→ 動画配信(Amazon)→ (配給:松竹、角川) |
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2020 |
「翔んで埼玉」
予告編→ Amazonビデオ→ (配給:東映) 原作は、「パタリロ!」の作者である魔夜峰央(まや・みねお)が、埼玉県の実態を大幅に誇張して描いたギャグ漫画。未完の原作を一大スペクタクル作品に仕上げた。 架空の関東圏を舞台に、迫害を受ける埼玉県人が東京に反旗を翻す。神奈川に次ぐ「関東圏第3位」をめぐり、埼玉と千葉が争うなど、映画オリジナルの要素を加えられている。主演の二階堂ふみとGACKT(ガクト)が、振り切った演技を披露する。 東京屈指の名門校、白鵬堂学院に通う百美(ももみ)は、転入生の男子・麗(れい)と禁断の恋に落ちる。ところが、麗は埼玉出身で、差別制度の撤廃を画策する"埼玉解放戦線"の一員だった。追われる身となった麗に、百美は全てを投げ出す覚悟でついていく。 |
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受賞年 | 作品名 | 監督 |
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2019 | 「カメラを止めるな!」 予告編(Amazon)→ |
上田慎一郎 |
2018 | 「あゝ、荒野」 予告編(前編)(Amazon)→ 予告編(後編)(Amazon)→ |
岸善幸監督。
ボクシングで己の存在を証明しようとする男たちの青春映画。兄弟のようでもあり、ライバルでもある主人公を、菅田将暉(すだ・まさき)と韓国のヤン・イクチュンが演じている。
主人公の2人の親、恋人、宿敵--。狭い人間関係の中で、濃いキャラクターが愛憎劇を繰り広げる。 「前篇」は2時間37分、「後篇」は2時間27分。 原作は、1960年代に演劇や映画、文学とマルチに活躍した寺山修司の同名小説。原作の舞台を近未来の2021年に置き換えた。 3年ぶりに少年院から出てきた新次(菅田将暉)は、自分を捨てた母親と裏切った仲間を憎み、居場所がない。一方、建二(ヤン・イクチュン)は吃音(きつおん)障害があり、引っ込み思案。他者との関係をほとんど築けず、父親の暴力に耐えかねて家を飛び出す。2人は元ボクサーの堀口(ユースケ・サンタマリア)からボクシングジムに勧誘され、やり場のない思いをぶつけてボクシングに夢中になり、寝食を共にしながらプロを目指す。 菅田将暉は、日本国内の男優賞を総なめにした。 ヤン・イクチュンも、アジア・フィルム・アワードやキネマ旬報ベストテンの助演男優賞を獲得。2人の演技が高い評価を得た。 |
2017 | 「シン・ゴジラ」 予告編(Amazonビデオ)→ |
庵野秀明(総監督) 樋口真嗣(監督・特撮技術監督) |
2016 | 「日本のいちばん長い日」 予告編(Amazonビデオ)→ |
原田眞人 |
2015 | 「超高速!参勤交代」 | 本木克英 |
2014 | 「横道世之介」 | 沖田修一 |
2013 | 「かぞくのくに」 | ヤン・ヨンヒ |
2012 | 「冷たい熱帯魚」 | 園子温 |
2011 | 「告白」
予告編(Amazon)→ |
中島哲也 |
2010 | 「劒岳 点の記」 | 木村大作 |
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受賞年 | 作品名 | 監督 |
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2009 | 「クライマーズ・ハイ」 | 原田眞人 |
2008 | 「キサラギ」 | 佐藤祐市 |
2007 | 「フラガール」 | 李相日 |
2006 | 「パッチギ!」 | 井筒和幸 |
2005 | 「誰も知らない」 | 是枝裕和 |
2004 | 「赤目四十八瀧心中未遂」 | 荒戸源次郎 |
2003 | 「たそがれ清兵衛」 | 山田洋次 |
2002 | 「千と千尋の神隠し」 | 宮崎駿 |
2001 | 「バトル・ロワイアル」 | 深作欣二 |
2000 | 「御法度」 | 大島渚 |
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受賞年 | 作品名 | 監督 |
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1999 | 「HANA-BI」 | 北野武 |
1998 | 「バウンス ko GALS」 | 原田眞人 |
1997 | 「岸和田少年愚連隊」 | 井筒和幸 |
1996 | 「午後の遺言状」 | 新藤兼人 |
1995 | 「棒の哀しみ」 | 神代辰巳 |
1994 | 「月はどっちに出ている」 | 崔洋一 |
1993 | 「シコふんじゃった。」 | 周防正行 |
1992 | 「あの夏、いちばん静かな海。」 | 北野武 |
1991 | 「少年時代」 | 篠田正浩 |
1990 | 「どついたるねん」 | 阪本順治 |
2020年代 | 2010年代 | 2000年代 | 1990年代 | 1980年代 | 1970年代 | 1960年代 | 1950年代 | ページの先頭↑ |
受賞年 | 作品名 | 監督 |
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1989 | 「敦煌」 | 佐藤純彌 |
1988 | 「マルサの女」 | 伊丹十三 |
1987 | 「ウホッホ探険隊」 | 根岸吉太郎 |
1986 | 「乱」 | 黒澤明 |
1985 | 「瀬戸内少年野球団」 | 篠田正浩 |
1984 | 「東京裁判」 | 小林正樹 |
1983 | 「蒲田行進曲」 | 深作欣二 |
1982 | 「泥の河」 | 小栗康平 |
1981 | 「影武者」 | 黒澤明 |
1980 | 「復讐するは我にあり」 | 今村昌平 |
2020年代 | 2010年代 | 2000年代 | 1990年代 | 1980年代 | 1970年代 | 1960年代 | 1950年代 | ページの先頭↑ |
受賞年 | 作品名 | 監督 | ||||
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1979 | 「サード」 | 東陽一 | ||||
1978 | 「幸福の黄色いハンカチ」 | 山田洋次 | ||||
1977 | 「大地の子守歌」 | 増村保造 | ||||
1976 | 「化石」 | 小林正樹 | ||||
1975 | 開催されず | |||||
1974 | ||||||
1973 | ||||||
1972 | ||||||
1971 | ||||||
1970 |
※1968年~1975年までブルーリボン賞は一時廃止されていました。
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受賞年 | 作品名 | 監督 |
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1969 | 開催されず | |
1968 | ||
1967 | 「白い巨塔」 | 山本薩夫 |
1966 | 「赤ひげ」 | 黒澤明 |
1965 | 「砂の女」 | 勅使河原宏 |
1964 | 「にっぽん昆虫記」 | 今村昌平 |
1963 | 「キューポラのある街」 | 浦山桐郎 |
1962 | 「豚と軍艦」 | 今村昌平 |
1961 | 「おとうと」 | 市川崑 |
1960 | 「キクとイサム」 | 今井正 |
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受賞年 | 作品名 | 監督 |
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1959 | 「隠し砦の三悪人」 | 黒澤明 |
1958 | 「米」 | 今井正 |
1957 | 「真昼の暗黒」 | 今井正 |
1956 | 「浮雲」 | 成瀬巳喜男 |
1955 | 「二十四の瞳」 | 木下惠介 |
1954 | 「にごりえ」 | 今井正 |
1953 | 「稲妻」 | 成瀬巳喜男 |
1952 | 「めし」 | 成瀬巳喜男 |
1951 | 「また逢う日まで」 | 今井正 |
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(1996年4月12日、朝日新聞)
手作り映画を見ませんか--。仙台市青年文化センターは、1996年4月から毎月1回、入場料無料の自主制作映画の上映会「おすすめ自主映画館」を開く。全国各地で開かれている映画祭に参加した作品を厳選、毎月4、5本ずつ上映する予定だ。初回は4月21日に4本上映されるが、仙台市青年文化センターは「未来の映画監督たちが奔放に作った作品の中から、『あなたの映画』を発見して下さい」と観賞を呼びかけている。
「おすすめ映画館」は、仙台市若林区に住む斎藤さんらの自主映画制作グループ「シネサラダ」が、5、6年前から続けていた。学生時代に映画部に在籍していた仲間や映画好きな人たちが集まって自主映画を作り、随時上映会も開いていた。1995年春、解散したが、自主制作映画にこだわる斎藤さんが1995年暮れから再び「映画館」を仲間と2人で始めた。そんな窮状を耳にした文化センターがバックアップに乗り出した。
第1回の上映会は4月21日。大阪、奈良、北海道の3地方で自主制作された15分から60分ものの映画4本で、いずれも各地の自主制作映画祭で賞を受賞している作品ばかりを集めている。3本は、素人役者が演じている。また、残り1本は劇団所属の役者を使った本格的な映画だ、という。
上映は午前11時、午後2時、午後5時から3回で、映画は次の通り。
◆1992年、石田章監督、15分。「きゅうりにラブレター」(大阪、第9回伊丹映画祭グリーンリボン賞)◆1992年、安田真奈監督、35分。「わっつ・ごーいん・おん?」(奈良、五日市映画祭94グランプリ)◆1993年、水戸秀樹監督、1時間。「ストレンジ ハイ」(北海道、PFFアワードグランプリ)◆1995年、水戸秀樹監督、21分。「脳の休日」(北海道、ゆうばり国際冒険ファンタスティック映画祭グランプリ)。
問い合わせは仙台市青年文化センター
(2011年2月13日、朝日新聞)
第1回いわきぼうけん映画祭が2011年2月11、12日、いわき芸術文化交流館「アリオス」で開かれた。全国から応募のあった自主制作映画37本と招待作品6本を上映。観客が人気投票し、2部門でグランプリを選んだ。
地元を映画で盛り上げ、制作者を増やそうと、映画好きの市民が1年以上前から準備してきた。実行委はこの2日間も「24時間で映画を作れるか」プロジェクトに挑戦。数分間の2本を完成させて閉会式で映し、喝采を浴びた。
グランプリは「ぼうけん」が「モートラ物産音楽隊」(東京都・西谷龍二監督)、いわき市内がロケ地の「いわき」は「私立探偵ダイス」(いわき市・高羽努監督)。特別賞に「職務遂行」(東京都・九鬼正範監督)が選ばれた。2月17日午後6時半から、いわき市平の映画館「ポレポレいわき」で上映される。
(2003年11月19日、朝日新聞)
盛岡市在住の映像作家らが手がけた自主製作映画「リトル・モリオカ・ストーリー」がこのほど完成し、2003年12月7日に市内で開かれる上映会で公開される。4話構成のオムニバス作品。盛岡のクラブやカフェ、ラーメン店などを舞台に、若者たちの人間模様をコメディータッチで描いた。製作にあたった「盛岡タウンムービー・プロジェクト」の高村広太代表は「個性的な出演者をそろえた。笑って楽しんでほしい」と話している。
2002年3月、プロジェクトを立ち上げた。「東京でなくても、盛岡なりの面白い映画を作りたかった」と高村さんは言う。
人集めには苦労したが、口コミでスタッフや出演者を1人ひとり口説き落とし、2002年7月のオーディションを皮切りに、映画作りに取りかかった。高村さんの他、自主制作映画祭にも取り組む大学生など3人が、1話ごとにメガホンをとった。
劇団員の他、会社員、バンドメンバー、翻訳家など役者以外も多数出演。ボランティアを含め100人近くが製作にかかわった。機材購入費など「新車1台分」という製作の費用は高村さんの自腹。撮影に延べ46日をかけ、2003年10月、撮影が終わった。
上映会は12月7日、市内大通商店街の、リリオ3階イベントホールで。上映は午後1時半、午後4時半、午後7時半からの3回。入場料は前売り500円、当日700円で市内のプレイガイドなどで発売中。
(1985年4月、朝日新聞)
ユーミンこと松任谷由実、阿川泰子、松田聖子のコンサートステージは、本物のゾウやペンギンが出たり、エレベーター付きのホテルが出現して若者が熱狂する。1985年4月下旬の聖子ステージは飛行機も登場する予定だ。
カラフルな光とその影、スモークをふんだんに使う新感覚のショーステージ演出は伊集院静(35)。本名は西山忠来、1949年に帰化した。朝鮮半島出身の両親の生きざまを見ながら、伊集院は防府高校から立教大にすすみ、野球新人戦では4番を打ったこともある。広告代理店に勤めたあと独立してテレビのコマーシャル作りに専念、化粧品で日本人モデルを登用して話題となった“クッキー・フェース”の夏目雅子が現夫人。マッチの『ギンギラギンにさりげなく』の作詞、父をテーマにした小説が小説現代の新人賞と、ステージ演出以外でも多彩だ。
「もの心がついた時、私には手本がなかった。私がいい仕事をしておけば、在日3世、4世の励みになるのでは」と同じ民族の後輩たちを思う。
記録映画作家松岡新也(68)は熊毛郡の生まれ。日大芸術科から東宝に入社、満州映画協会に移り妻を失う悲運のあと召集、4年間のシベリア生活。復員して娯楽映画に背をむけ、独立プロをつくって企業のPR映画を作りながら「人間の心が出る短編映画を」と思い続けた。滅んでいく弱小民族の哀惜を描いた『アイヌ民族』シリーズ3部作、良寛、牧水、岡倉天心をテーマにした『日本人の心』シリーズ3部作などを自主製作、ロカルノ国際映画祭銅賞、芸術祭大賞などの賞をさらった。資料集めから脚本、編集まで小柄な体で全力投球する映画人だ。
『大空のサムライ』『連合艦隊司令長官・山本五十六』『太平洋奇跡の作戦・キスカ』など一連の戦記映画の監督丸山誠治(72)。「一貫して反戦映画を作っているつもり。キスカは日本人が死を覚悟して日本人の命を救いに行く悲しさ、山本元帥も勝つはずのない戦争に入っていかざるを得ない業を表現したかった」という。「だから、私の映画に軍艦マーチはめったに登場しません」。山口市の呉服屋の末っ子で、京都大学交響楽団では第1バイオリンを弾き、トーキーの夜明け時代、アルバイトで音楽をつけるため撮影所に出入りするうち映画のとりこになった。『三太物語』『男ありて』も丸山の作品。出雲阿国をテーマにミュージカルを、と意欲的だ。
お寺の生まれで竜谷大卒とくれば将来は住職だが、大島郡久賀町出身の大洲斉(56)は大学時代、京都・太秦に下宿して映画ばかり見ていたうえ、監督の伊藤大輔と知り合って映画にのめりこんだ。入社した大映京都が破産したあとはテレビ映画に転向し、『木枯し紋次郎』『八州犯科帳』『紅之介参る』『子連れ狼』を監督、時代劇では一家を成した。「日本人はいましみじみ泣くことを忘れてしまった。いい作品には観客はついて来る」。いつかは高杉晋作を映画に、と思う長州人だ。同じ大島郡からは、東映東京撮影所で『横浜暗黒街・マシンガンの竜』などを手掛けた岡本明久(47)がいる。
徳山市で祖父の代から続く写真館の長男だった林忠彦(67)は、現像液のにおいの中で育った。画家か映画監督を夢見たこともあったが、戦後の銀座のバー「ルパン」で太宰治、織田作之助、田中英光を撮り、日本の文士109人を白黒のフィルムに納めて一流になった。『日本の経営者100人』『日本の画家108人』『日本の家元』と続く林の人物シリーズは日本人千人切り、とも言われる。「レンズのむこうに写真館を開いた祖父や引き継いだ母がいるように感じる。血はあらそえない」。維新の志士に題材を取った『若き修羅の里』長州編は長州人がレンズで故郷を描いた作品だ。(敬称略)
(2000年7月15日、読売新聞)
山口市周辺の映画ファンで作る「西京シネクラブ」(会員約400人)は2000年7月28日から3日間、県内4つの映画クラブとのネットワーク結成記念として、山口市の山口県教育会館で特別上映会を開く。3本の映画を上映する予定で、会員以外でも鑑賞できる。
西京シネクラブは「山口の映画館では上映されない新作映画を見よう」と1990年に発足。月1回、例会を開き、これまで180本以上の映画を自主上映してきた。下関、宇部、徳山、岩国の4つの映画クラブとのネットワークでは、統一の機関紙の作成や、それぞれの上映会にどのクラブの会員でも参加できるようにすることなどを検討している。
上映するのは、ヴィム・ヴェンダース監督がキューバの音楽家たちを撮った「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」、曲芸師と自殺志願の娘の愛を描く「橋の上の娘」、1999年、ヨーロッパで1,000万人を動員し、スピルバーグ製作総指揮でハリウッドのリメークが決まった「奇人たちの晩餐(ばんさん)会」。完全入れ替え制で1作品につき一般1,800円(前売り1,600円)、大学生1,600円(前売り1,400円)、中・高校生1,300円(前売り1,100円)。上映時間などの問い合わせは同クラブ